ぶた猫ぶーにゃんのゲーム&趣味日和

私、ぶた猫ぶーにゃんのゲーム、趣味をつづった日記です。最近は「リングフィットアドベンチャー」「NHK」が中心です。

紅白歌合戦と伝統(あるいは恒例行事)の無限サイクル。

こんばんは。

以前の記事で、「紅白歌合戦とかいう八百長歌謡ショー」のことを綴るのはやめると綴った。

 

sgtyamabuunyan.hatenablog.com

もうこの番組についてあーだこーだ綴るのはやめにしよう。

うん、2021年以後もまだ「紅白」は続くのね… - ぶた猫ぶーにゃんのゲーム&趣味日和

 

ただ最後に、面白い考察ができたので本ブログで綴らせてほしい。

紅白歌合戦と伝統(あるいは恒例行事)のサイクル

弟妹ブログで、藤井青銅著「『日本の伝統』という幻想」の内容の一部を交えたエピソードを綴った。

 

sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp

以前の本ブログにも、同書のことを綴っている。

 

sgtyamabuunyan.hatenablog.com

今回はこちらの過去記事で綴っている「伝統のサイクル」と紅白歌合戦について考えてみたい。

以下、同書P106から始まる「伝統ビジネスは無限サイクル」の副題を拝借しながら進める。

第一期 伝統の草創期

なにかの出来事が発端になって、あるいは偶然で、それとも最初は商売っ気が先に立って……理由はなんであれ始まったものが、年月を経て繰り返すうち、だんだん「伝統」っぽくなってくる。(P106-107)

 最初は一番組の企画だった。(どの大型番組もそうだが)
そして、最初は正月、年明けの放送だった。
テレビを通じた「新たな伝統」を作ろうとしたのだろう。
女性陣と男性陣を「紅白」にみたてて一堂に会する音楽イベントを。
「紅白」は確かに「伝統的」に「めでたい色」だもんなあ。

第二期 伝統の確立期

スタートから二世代目に入ると、かなり伝統感が出てくる。(P108)

 この時期になると「紅白」は「大晦日、年越しの恒例行事」としてまさに「確立」する。

第三期 伝統の定着期

(前略)すっかり、伝統として認知されている。しかし、少しずつ時代とのズレが生じてくる時期でもある。(P109)

「 『紅白』に出演することは歌手として、そして芸能人として最高最大のステータス」とまで認知され、歌手だけでなくお笑い芸人や俳優などが司会や応援団などとして出演することを目指すイベントとなった。

一方で、1989年(平成元年)には「新しい時代にふさわしいイベントに変える」として「アジア音楽祭構想」が出たりもした。「時代とのズレ」が生じてきた証左だろう。

第四期 伝統の変革期

 時代とのズレが大きくなってくる。
 世の中が変わっていくのだから、当然だ。時代に合わせて少しずつ変化し、当初とは変わった形になりながらも続いている伝統もある。(P109)

 「紅白」の場合、「時代とのズレ」は、

  • プロデューサーの不祥事などで視聴率低下
  • 格闘技や「ガキ使」などライバルコンテンツが出てきたこと
  • そしてLGBTなど「性の多様性」が叫ばれている時代、いまだに「女性陣」「男性陣」に分かれて「女らしさ」「男らしさ」を競い合う、ジェンダーステレオタイプに基づくコンテンツに堕してはいないか

といったところだろう。

「紅白」が次に打った手は若者向けコンテンツの強化、特に「アニソン*1」を積極的に採用したことだった。

第五期 伝統の無限サイクル期

 四期から五期にかけて、伝統は二つの道に分かれる。変革期に対応できなかったものはしだいに世の中から退場していく。

 柔軟に変化したものは、生き残る。「伝統を変えてはいけない理由は、それが伝統だからだ」という循環論法で強引にねじ伏せたものも、当面は生き残る。ここを乗り切ったら、伝統のサイクルは二巡目に入る。もはやほとんどの人が、その伝統は大昔から続いているものだと思うようになる。(P110)

 そして「紅白」も、「伝統の無限サイクル」の二巡目にうまく乗ったのだろうと私は思う。
SNS(主にツイッター)で「バズる」ことを想定して自らアカウントを作って広報したり、一番の懸念「性の多様性についてはどうなのよ」という面では、「紅白どちらでもない特別出演枠」を乱発して「サプライズ出演」を演出することで「紅白」は「伝統行事」としての格を高めていっている。

「伝統」という言葉に語弊があるなら、「恒例(行事)」でもいいだろう。

「恒例行事の無限サイクル」も、大体「伝統の無限サイクル」と同じ仕組みだと思うから。

まあ、今回紹介した本の、「伝統の無限サイクル」を読んで、「紅白」は根強い「伝統・恒例行事」なんだろうなあとしみじみ思った。

今後はさらに「性の多様性」問題に直面すると思うが、まあ「伝統を変えてはいけない理由は、それが伝統だからだ」で乗り切れるでしょう。

本当に本当に、これにて本ブログにおいて「紅白」を綴ることは止めにする。

今後とも、最低今後10年は続くのだろうから。旧態依然=伝統的なやり方で。

*1:ゲームソングも含む。