私とゲーム・第三回「ストラテジーゲームとの逢瀬」
第三回「ストラテジーゲームとの逢瀬」
10歳の私はRPGにのめり込んでいた。
あれから1年、私はあるファミコンゲームのCMに目を引かれた。
「ふぁみこんうぉーずがでーるぞー!」「ふぁみこんうぉーずがでーるぞー!」
「こいつはどえらいしみゅれーしょん」「こいつはどえらいしみゅれーしょん」
「のめりこめるのめりこめるのめりこめるのめりこめる!!!」
「どえらいシミュレーション」…
今でいえば「どえらいストラテジー」となるのだろう。
このCMは私の目と耳に強烈なインパクトを残した。
また、ゲームプレイ画面が存在ないCMだったため、「どえらいシミュレーション」の中身がわからなかったことも、このゲームを欲しくなった一因となった。
「どえらいシミュレーションか…RPGとはまた違うんだろうなあ。」
例によって、私はクリスマスに「ファミコンウォーズ」を買ってくれるよう親にねだった。
そしてクリスマス、ついにファミコンウォーズを入手。
その中身は、「兵士や戦車などを生産し」、「敵と交戦しつつ街などの拠点を占領し」、「敵基地占領か、敵部隊全滅を目指す」ゲーム。
つまり「ターン制ストラテジーゲーム」であった。
いろんな形を持った島を舞台に、レッドスター軍とブルームーン軍に分かれて戦う。
すべてのエリアをクリアした後、最後のエリアが始まるということだったのだが。
私は、ファミコンウォーズをクリアすることはできなかった。
理由は、セーブしたデータが頻(しき)りに破損することだった。少しカートリッジの差し込みが甘く、画面が映らなかったのでもう一度さして起動し、「再戦」を選んでもタイトル画面に戻るだけ、というのがよく起こった。
私はこの現象を目の当たりにして心が折れ、結局クリアはあきらめざるを得なかった。
ファミコンウォーズを制作したスタッフは、のちに「ファイアーエムブレム」を作ることになる。
任天堂 ファイヤーエムブレムの懐かしいCM - YouTube
ファイアーエムブレムは私には合わなかった。
味方ユニットを大事に大事に扱い、力を合わせて悪の帝王を倒す、というのは私が考える本来の*1「ストラテジーゲーム」とは少し違うのではないだろうか、と感じたからである。
その後、私と友達は「信長の野望」「三國志」など、コーエーテクモの歴史シミュレーションゲームにも触れた。
「三國志」においては「誰かが呂布を引き抜くことは禁止だ。引き抜いたら絶交だからな」という「ルール」が設けられたりした。
RPGとストラテジー、小学生のうちにこれら人気ジャンルに接することができたのは、私のゲーマー人生にとって大きな糧となった。
それにしてもファミコンウォーズもファイアーエムブレム式の要素*2が取れあげられていたのは幻滅したなあ。
「ストラテジーゲーム」という用語を使う理由はこちらを。
次回はゲーム情報メディアについて綴る。